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更新日: 2012年11月28日

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私は、兄が大好きです。
うちは父が出不精で子供の頃、家族で出かけたのは二度。

夏休みや、冬休み友達はあちこち旅行に行っていたけど、うちはどこへも連れて行ってもらえなかった。

そんな幼少期、兄はいつも遊んでくれた。

幼稚園のお迎えに兄が来てくれるのが楽しみだった。

大人になって、
「親父がどこも連れて行ってくれなかったから俺は家族をいろんなところに連れて行ってやる!」
と疲れているはずなのに色んなところへ連れて行ってくれた。

流星群を見に。
温泉はいりに。
アウトレットに買い物に。
夏は海にキャンプに。

とにかく沢山。

楽しかった。

なのに、ある日突然私達家族の前から消えた。

自ら命を絶った。

見つかったとき、病気で禁止されていた彼が大好きな和菓子のゴミが傍らに置かれていた。
最後に食べたかったんだろう。

頭が狂いそうになった。
泣き叫ぶってこう言うことかと言うくらい泣き叫んだ。

病気が辛いなんて姿、
見せたことなかったから気づいてあげれなかった。

火葬が終わった彼の遺骨はボロボロだった。

こんなになるまで戦ってきたんだ。
もう、ゆっくり休みな。

そういって諦めた。
自分を言い聞かせた。

時間がたったある日、
兄が夢に出てきた。

幼稚園の頃、自転車で迎えに来てくれたあの記憶のままの夢。

それ以来何年かに一度同じ夢を見る。

大丈夫。
忘れたりしない。
いつも考えてるから。

大好きなお兄ちゃん。

あ、
あたし、
今日でお兄ちゃんより年上になったんだよ。